今回はツノガエルの餌に関することを書いてみようと思います。
私が初めてツノガエルを買った時に、専門店の店員から勧められた餌はコオロギでした。今考えると当時は、人工飼料などなく、ツノガエルの餌はコオロギしかなかったのかもしれません。
しかし、その専門店が近所にある訳がなく、30匹から50匹のコオロギを、まとめてストックしておかなくてはならなくなりました。
このコオロギの世話というのが、かなり大変で餌やりはもちろんなのですが、水分の補給(ペットボトルのキャップに水を含ませた脱脂綿を入れていました)、ケースの掃除と毎日のようにメンテナンスをしなくてはなりません。
当時はプラケースの中にくしゃくしゃにした新聞紙を入れて、コオロギが住める表面積を確保していました。
それでも毎日、1匹、2匹とコオロギは死んでいってしまいます。
と、ここで突然余談になるのですが、良い専門店と悪い専門店の見分け方というのを、私は発見しました。 それは良い専門店は店内も清潔であり、レイアウトなどがきちんと整理されています。そして、最大の注目ポイントは売られているコオロギに、死んでしまっている個体がいないということです。
つまりこれはコオロギも含めて、商品管理がきちんとされている店ということです。
逆に悪い専門店は店内も乱雑で散らかっており、販売しているコオロギもケースの中で死骸になっている場合が多いです。
これでは商品管理どころの話ではありません。
話をもとに戻すのですが、メンテナンスが大変でツノガエルを飼っているのか、コオロギを飼っているのか分からなくなってきたこと、さらに脱走したコオロギが家の中を歩き回り、家族から苦情が出たことなどもあり、ツノガエルに餌としてコオロギを与えることは断念しました。
ただ餌としてコオロギを与えていた頃を思い出してみると、やはり面倒臭かったというのが一番印象に残っています。
それはコオロギのストックに関することだけではなく、コオロギのケースからピンセットでコオロギを捕まえて、ツノガエルに与えたりすることや、コオロギにビタミン剤やカルシウム剤をまぶすといった作業も含めての面倒臭さと言えるでしょう。
さらにベビーサイズのツノガエルだと、コオロギに恐怖感を持ってしまう個体もいて(ある時はケースの中に放したコオロギが、ツノガエルの頭の上に乗っていることもありました)、コオロギがツノガエルにとってベストな餌であるとは言えないでしょう。
そこで私が次に与え始めた餌がピンクマウスでした。ピンクマウスは、ネズミのまだ毛の生えていない子供を冷凍したもので、サイズによってS、M、L、ファジーと種類があります。
なのでツノガエルの成長に合わせて、サイズを変えて与えることができます。
最初は少しグロテスクなピンクマウスに抵抗感があったのですが、慣れとは恐ろしいもので今ではなんでもなくなりました。
また生き餌ではないピンクマウスを与えることで、コオロギのストックのようなわずらわしさからは解放されました。
ここでまた余談になってしまうのですが、私は現在飼っているクランウェルツノガエルの勝新太郎(普段は勝新と呼んでいます)にLサイズのピンクマウスを与えているのですが、地元にある専門店に行き、ピンクマウスの値段表を見たのですが、Mサイズの上はファジーになっていてLサイズが書いてありません。
それでも念の為、
「Lサイズのピンクマウスはありますか?」
と聞くと、その店長と思しき店員は、
「ないですよ。でも、ファジーがありますから」
とにべもなく言ったのです。私は内心、
「誰目線やねん」
と思いました。
ものは言い方というか、
「すいません。Lサイズはないんですけど、ファジーならありますよ」
とか言うのだったら分かるのですけど。 私がLサイズのピンクマウスにこだわったのは、Mサイズだと勝新に与えるには小さ過ぎるし、ファジーだと大き過ぎると思ったからなのです。私はそれ以来、通販で探してピンクマウスLを買うことにしました。
また話をもとに戻しましょう(汗)
私は普段、ピンクマウスを冷凍庫に入れていて、餌を与える時に取り出し、給湯器の温度を55度に設定してボウルの中にお湯を張り、5分間解凍しています。
そして解凍したピンクマウスを、ピンセットで勝新の目の前に持っていくと、食いついてくれます。
この捕食の時は何回見ても興奮するというか、普段置物のようにじっとしているツノガエルだけに、「飼っていてよかったあ」という気持ちになります。
この時、餌を与えるピンセットは木製の物を使用していて、間違ってツノガエルがピンセットを噛んでも怪我を防ぐためのものです。
この木製のピンセットは専門店で買うこともできますし、通販で購入することもできます。
その勝新なのですが、糞をする周期が3か月に一度ぐらいと非常に長く心配していたのですが、この子はこういう子なんだろうぐらいに考えていました。
しかし、考えてみるとピンクマウスは非常にお腹には重たい、つまり消化に時間のかかる餌なのだということに気づきました。
自然下のツノガエルが毎回、毎回ネズミのような肉性の餌を食べているとは考えられません。ピンクマウスはツノガエルにとっては、栄養価の高い餌かもしれませんが、身体にはそれなりに負担のかかる餌なのかもしれません。
ですが、ものは考えようで逆に考えてみると、消化するのに3か月かかるということは、最低でも3か月間は餌を食べなくても大丈夫ということになります。
これは個体差もあると思いますが、私は基本的にはアダルトサイズの勝新に、一週間に一度のペースで餌をあげているのですが、そのこともあるので様子を見て、二週間に一回や三週間に一度の間隔で給餌をする場合もあります。
次回は人工飼料など他の餌について書いてみようと思っています。
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