top of page
高橋宏幸
漫画家
検索


あなたと私の合言葉 さようなら、今日は
簡単に言えばラブストーリーであり、ファミリードラマである。それを大映オールスターとも言えるキャストで、市川崑が描いている。 大映期の市川崑の作品はかなり見た方であると思えるが、何かそのタッチにしっくりくる物を感じたことはなく、この作品もやはりそうだった。...
高橋宏幸
3月6日読了時間: 12分
閲覧数:5回
0件のコメント


瘋癲老人日記
谷崎潤一郎の原作映画。それも大映の得意とするところであった。 自分が見ただけでも、『卍』、『痴人の愛』(安田道代版)、そして今回見た『瘋癲(ふうてん)老人日記』とある。 この中で気づいたのは谷崎潤一郎が、どの作品も主題として「性」を取り上げいていることにあった。そして『卍』...
makcolli
2月28日読了時間: 11分
閲覧数:7回
0件のコメント


砂糖菓子が壊れるとき
雨がそぼ降る夜だっただろうか。若尾文子演じるところの京子は、「Photo Studio」と書いてあるドアを開け、その中に入って行った。 そこには写真家である根上淳が待っていて、 「先に食事にしようや」 と言ったが、京子は、 「仕事を済ませてしまいましょう」 と言った。...
makcolli
2月13日読了時間: 15分
閲覧数:11回
0件のコメント


女は二度生まれる
川島雄三監督の作品を見るのは二作目であるが、どうもその作風に馴染めないところがある。 芸者とおぼしき若尾文子は、どう見ても恋人とは思えない山村聡と床を同じにしている。 「ねえ。お名刺くださらない。恋人だって言うことにしておけばいいんですもの」...
makcolli
1月29日読了時間: 16分
閲覧数:5回
0件のコメント


極悪坊主 飲む・打つ・買う
それは明治の初年代、東京は下町の廓の出来事だった。 我らが極悪坊主真海は、もう有り余る精力に任せて、女郎たちを次々に抱き、使い物にならなくしては、また次の女郎を抱くという〝漢〟の浪漫を体現していた。 その廓に鶴千代という女郎がいて、ヒデという男とねんごろの仲になっていた...
makcolli
2024年9月27日読了時間: 16分
閲覧数:6回
0件のコメント


喜劇 日本列島震度0
前田陽一。世間的には無名の映画監督かもしれない。しかし、俺はその前田陽一作品を何本も見ていく中で、ある種の感動さえ覚えることもあった。 その感動というのは、前田作品に通底している「反高度経済成長主義」のようなものから感じた。前田陽一が主に監督を手掛けていた60年代から70年...
makcolli
2024年5月17日読了時間: 16分
閲覧数:5回
0件のコメント


くちづけ
デビュー作ではなく、処女作と呼びたい。大映映画『くちづけ』(1957年公開)は、増村保造監督の処女作である。 処女作の場合、いきなり傑作が生まれるか、習作にとどまるかのどちらかであるが、この作品の場合は習作にとどまったようだ。...
makcolli
2022年11月27日読了時間: 9分
閲覧数:13回
0件のコメント


巨人と玩具
モーレツという言葉があった。それは高度経済成長期の日本で働く、主にサラリーマンたちの標語のようなものであったが、そのサラリーマンたちは、よく言えば企業戦士、悪く言えば社畜とも呼ばれていた。 では、その企業戦士はモーレツに何と戦っていたのか。戦っている本人には案外分からなかっ...
makcolli
2022年11月15日読了時間: 11分
閲覧数:19回
0件のコメント


関東おんなド根性
酔っている。だが、その酔いに任せて映画に関する文章を書いてみるのもいいだろう。 俺なら確かに昨日なら、シネマヴェーラ渋谷の暗がりに身を沈め、安田道代主演の『関東おんなド根性』を観ていたのだ。 やはり、映画は映画館のスクリーンを前にして観るのが一番だ。しかし、コロナ禍になって...
makcolli
2022年11月1日読了時間: 14分
閲覧数:15回
0件のコメント


極悪坊主 念仏三段斬り
雪原の中を歩いてくる極悪坊主、真海に扮している若山富三郎。その行手には十人ぐらいのヤクザ者が待ち受けていて、一斉に真海を襲ったが、真海は仕込みの杖をひらりと抜くと、その白刃で三人を残して余裕で倒し、悠然とまた歩を進めるのであった。...
makcolli
2022年10月27日読了時間: 14分
閲覧数:13回
0件のコメント


女経
黄金期の大映の特徴の一つとして、女優陣の層が厚いと言うことが挙げられる。ここにその女優たちを列挙してみると、京マチ子、若尾文子、山本富士子、中村玉緒、野添ひとみ、安田道代、江波杏子などの名前が浮かんでくる。 映画『女経(じょきょう)』は、そんな大映黄金期を象徴するかのような...
makcolli
2022年9月15日読了時間: 19分
閲覧数:14回
0件のコメント


暴力
脚本・新藤兼人。監督・吉村公三郎コンピによって製作された映画は、なぜこうも面白いのだろうか。 ドラマの一つのパターンとして、序盤は見ていても、人間関係の相関がいまいちよく分からないが、終盤に向けて全体像が浮き彫りになり、クライマックスへと一気に向かっていくというものがある。...
makcolli
2022年9月8日読了時間: 16分
閲覧数:9回
0件のコメント


女眞珠王の復讐
新東宝時代の丹波哲郎は悪役と相場が決まっていたのだろうか。 公衆電話から三信商事の悪徳専務に電話を入れる丹波。 「大丈夫ですよ。すっかり奴と瓜二つになりましたからね。あとは任せておいてください」 そう言った丹波のいでたちは、三信商事のホープと目されている宇津井健の背広に靴ま...
makcolli
2022年6月10日読了時間: 16分
閲覧数:13回
0件のコメント


極悪坊主 念仏人斬り旅
『極悪坊主 念仏人斬り旅』は若山富三郎主演、「極悪坊主」シリーズの第三弾として製作された映画である。 このシリーズの売りは身体にゴツい刺青を入れた若山扮する飲む、打つ、買うの三拍子が揃った破戒僧真海が悪を向こうに回して大暴れをするというものである。...
makcolli
2022年1月21日読了時間: 14分
閲覧数:5回
0件のコメント


濡れた二人
ファーストシーンのワンカット目。 都会のマンションの全景が映し出される。その一室のバスルームで、トーテムポールのような顔をした高橋悦史は、シャワーを浴びていた。 その半透明なバスルームの扉に背中をもたれて、体育座りをしているパジャマ姿の若尾文子。...
makcolli
2021年10月30日読了時間: 18分
閲覧数:12回
0件のコメント


濡れた欲情 特出し21人
このブログでも神代辰巳監督と、その作品に関して何度か書いたことがある。そしてこのように、神代辰巳の特性について記した記憶がある。 神代辰巳はロマンポルノの監督でありながら、作家性を前面に押し出してくる監督であると。が故に、その作風は独特であり、かなりの実験性に満ちている。...
makcolli
2021年7月26日読了時間: 11分
閲覧数:16回
0件のコメント


女めくら物語
タイトルを見た時、キワモノではないかと思った。 本編を見始めた時、メロドラマではないかと思った。 だが最後までこの作品を見終わった時、そのどちらでもなく、かなり面白く楽しめる映画だったという感慨を抱いた。 その理由は簡単である。この映画の主演が若尾文子だからである。...
makcolli
2021年1月13日読了時間: 18分
閲覧数:10回
0件のコメント


恐喝こそ我が人生
タイトルバックからして、歪んだファズギターの音で彩られたサイケデリックな音が溢れている。 シャワールームに現れたのは、我らが男の突撃列車・松方弘樹。だが、その松方弘樹の顔にはまだ幼さが残っている。松方さんはシャワーを浴びながら、...
makcolli
2020年10月20日読了時間: 21分
閲覧数:12回
0件のコメント


友情
『友情』。 この作品は1975年、松竹創立80周年記念作品として作られた。だが現在、邦画史において、この作品が語られることはない。 埋もれた名作というよりも、完全に埋もれてしまった作品と言えるだろう。 だが、なぜ俺がこの『友情』を見たいと思ったかというと、主演が渥美清だか...
makcolli
2020年9月3日読了時間: 19分
閲覧数:12回
0件のコメント


日本人のへそ
ATGである。日本アートシアターギルドである。 娯楽映画が好きな自分にとって、芸術性を重視するATG作品は苦手な部類に入る。しかし東映で、企画作品ばかりを撮っていた中島貞夫が、渡瀬恒彦を引き連れて低予算ながらATGで撮った『鉄砲玉の美学』のような佳作もあるから、映画の世界に...
makcolli
2020年7月22日読了時間: 6分
閲覧数:18回
0件のコメント
bottom of page