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高橋宏幸
漫画家
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婦系図
「湯島に散る恋」。そんな言葉は、なんとなく頭のどこかにあった。 映画『婦系図(おんなけいず)』は、同名の泉鏡花の小説を原作としたものだ。 冒頭。酉の市で賑わう神社の境内で、スリの手先である少年は男の懐中時計をすろうとしたが、逆に腕を掴まれ、家まで連れて行かれた。...
makcolli
2020年5月20日読了時間: 13分
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猛吹雪の死闘
その映画はファーストシーンから、ダイナミックな雪山の雪崩の模様から始まる。 その雪崩に巻き込まれたのが、宇津井健と三原葉子であり、宇津井の婚約者であった三原葉子は、そのまま帰らぬ人となった。 それからどれくらいの月日が経ったのだろう。...
makcolli
2020年5月12日読了時間: 17分
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女吸血鬼
食わせ者と言う言葉がある。煮ても焼いても食えないと言う言葉がある。 新東宝映画『女吸血鬼』が、まさにそれに当たる。 ドラキュラ伯爵と天草四郎と、狼男を無理やりドッキングしたこの映画は、まさに食わせ者としか言いようがない。 詳しい経緯については知らない。...
makcolli
2020年4月26日読了時間: 14分
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月曜日のユカ
邦画史上においてスタイリッシュな、つまりお洒落な映画のタイトルを挙げるとすれば、どの作品を思い浮かべるであろうか。 1964年。中平康監督、加賀まりこ主演作品『月曜日のユカ』は間違いなく、お洒落な映画を代表するものであろう。...
makcolli
2020年1月22日読了時間: 13分
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暴力戦士
腐っても石井輝男は石井輝男なのか。 1979年公開の東映映画、『暴力戦士』を観てその感を抱いた。 冒頭、神戸は六甲山で開催されたロックフェスに出演し、 「♫ああ 今 地獄のベルが鳴る」 と熱唱する石橋凌をボーカルとするA.R.Bが熱いステージを繰り広げる。...
makcolli
2019年10月22日読了時間: 12分
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濡れた欲情 ひらけ!チューリップ
俺なら某日の夜なら、確かにラピュタ阿佐ヶ谷のレイトショーで、芹明香主演『濡れた欲情 ひらけ! チューリップ』を見ていたのだ。 そして奇才・神代辰巳監督が織りなす映像世界に、完全に巻き込まれていたのだ。 神代辰巳は必ずなにかしかけてくる。これまで見てきた作品においても、ワンシ...
makcolli
2019年8月26日読了時間: 12分
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としごろ
松竹とホリプロの提携作品である。 ホリプロは和田アキ子を売り出すために、日活と提携して『女番長 野良猫ロック』という奇跡的にかっこいい作品を製作したこともある。 しかし、今度の会社は松竹である。とてもヤングの心を鷲掴みにするような、クールでヒップな作品を製作できるとは思え...
makcolli
2019年8月19日読了時間: 14分
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花嫁吸血魔
「狸映画を撮れ!狐映画を撮れ!各社が気取った映画を撮っているうちに、お化け映画を撮るんだ!」 この主張は非常にクールだ。新東宝社長、大蔵貢がこう言ったかどうかは分からぬが、まさに大蔵体制における新東宝は、今で言うところのモンド映画を量産していった。...
makcolli
2019年8月16日読了時間: 16分
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でっかいでっかい野朗
北九州、若松。洞海湾を望む高台にある墓地に、ともちゃんと住職がピンキーとキラーズの「恋の季節」を歌いながら登って行くと、そこに穴が掘ってあって、そこから地下足袋を履いた足が突き出ている。 「誰じゃい!おまえは!」 するとそれは頭がボブ・ディランのように爆発し、ニッカポッカを...
makcolli
2019年8月5日読了時間: 8分
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甘い夜の果て
コンプレックスにさいなまれるスケコマシ。それが松竹映画『甘い夜の果て』における津川雅彦の役どころである。 津川はファーストシーンにて、女とドライブをしていたが、その帰路事故が発生し渋滞にはまり、なかなか車が進まない。 そこでドライブインとも言えないボロ食堂で休憩していたが、...
makcolli
2019年5月9日読了時間: 13分
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喜劇 一発大必勝
若い頃の倍賞千恵子は可愛いし、綺麗だ。 その倍賞千恵子はバスの車掌をしていたが、そこへ佐藤蛾次郎、倍賞千恵子の父を含む四人組の男たちが乗り込んできた。 彼らは当時、まだ珍しかったカラーテレビの段ボール箱を持っていたが、墓場前というバス停で降りる拍子に、段ボール箱を落とし、そ...
makcolli
2019年5月8日読了時間: 16分
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喜劇 女は度胸
森崎東が演出する渥美清は、あんなにも凶暴なのだろう。 羽田、蒲田。京浜急行。工業地帯。そこに生きる電機工場の女工。町工場の青年。 新宿や本牧ではラリラリハレハレな時代が続いていたと思われるが、京浜工業地帯の若者たちは、歌声喫茶に集まり、岡林信康の「クソクラエ節」を熱唱するこ...
makcolli
2019年4月25日読了時間: 5分
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肉体の門
鈴木清順の映画については、ひとくさりもふたくさりも書いてみたいことがある。 最初、俺は清順の映画は難解でインテリ向けのものだと思っていた。だが、食わず嫌いはいけない。そう思って清順の映画を見始めた。『春婦伝』、『東京流れ者』、『河内カルメン』、『野獣の青春』、『殺しの烙印』...
makcolli
2019年3月11日読了時間: 17分
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愛のきずな
アダルトグッズ屋、いや大人の玩具屋、いやドリームサロンと書けば通じるだろうか。 東宝映画『愛のきずな』に出演するところの藤田まことは、アダルトグッズ屋に行けば、必ずポイントカード、もしくは割引券を提示するような、すべてにおいて計算高い、そしてケチな男であった。...
makcolli
2019年2月25日読了時間: 15分
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高校生番長 深夜放送
某日。ラピュタ阿佐ヶ谷でレイト特集中だった「大映ハレンチ青春白書」を観に行く。今回の一本は『高校生番長 深夜放送』(70年)。 昨今はネットと言う便利なツールによって、多くの若者がコミュニケーションを取っている時代であるが、70年代にはラジオの深夜放送が若者にとって、自身を...
makcolli
2019年1月17日読了時間: 8分
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黄線地帯
最近はあまり、いつもいく映画館で自分の感度に反応する特集がない。 ということで、ケーブルテレビに加入しているので、チャンネルネコや日本映画専門チャンネル、東映チャンネルなどで録画した作品を見ている。 しかし録画したDVDは山のように積まれ、果たして一生かかってもこれだけのタ...
makcolli
2018年12月30日読了時間: 10分
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天使のはらわた 赤い教室
ブルーフィルム上映会。 今では完全になくなってしまったものだが、蟹江敬三は退屈しのぎに、そのブルーフィルム上映会に参加していた。 だが蟹江敬三は途中から退屈しのぎどころではなくなってしまう。 タイトルバックを含めた冒頭。...
makcolli
2018年12月6日読了時間: 12分
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極悪坊主 人斬り数え唄
1968年。つまり半世紀前。 音楽界においては、ビトールズの『ホワイト・アルバム』、ローリング・ストーンズの『ベガーズ・バンケット』、ザ・バンド『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』、ジミ・ヘンドリクス『エレクトリック・レディランド』というのちに傑作と呼ばれる作品が矢継...
makcolli
2018年11月25日読了時間: 14分
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極悪坊主
「坊主、殺しゃあ七代祟るってな」 これは100年後の日本にも遺しておきたい名言である。 その言葉を発したところの若山富三郎は、東映映画『極悪坊主』にて、破戒僧真海を演じ、女郎屋で女郎のへそに酒を注ぎ、さあこれからいただきます、というところに辺りを取り仕切る鬼頭組の連中が、助...
makcolli
2018年11月14日読了時間: 15分
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天使のはらわた 赤い淫画
女は怯えていた。帰宅途中につきまとってくる影に。 逃げこむように自身のアパートに入ると、女はカーテンの隙間から窓の外を見たが、そこに人影はなかった。 こたつに入りリラックスする女。次第に甘い吐息を漏らし始める。 こたつの中、真っ赤に染まった世界で女はパンスト越しに自身の淫部...
makcolli
2018年10月26日読了時間: 10分
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