makcolli2017年4月12日読了時間: 6分脱走遊戯某日。ラピュタ阿佐ヶ谷のレイト特集「脱獄大作戦 娑婆ダバ娑婆ダバ」の中の『脱走遊戯』を見に行く。 俺は煩悶していた。映画学校の課題でシナリオを書いて、講師から「台詞が紋切り型になっている」、「読み物としては面白いが、マンガチックである」などの指摘を受けて、改善すべきことが分...
makcolli2017年4月11日読了時間: 5分暗黒街の弾痕岡本喜八はやはり、ひとかどの監督である。だが名匠と呼ぶような重たさはない。 岡本喜八のなにが凄いって、あのカット割りの細かさである。タイトルバックの走る車と、それを追うバイクの映像だけでも、あらゆる角度からのカットで構成されている。...
makcolli2017年4月11日読了時間: 6分黒薔薇昇天またしても神代辰巳の作品、『黒薔薇昇天』を見る。 そして気づいた。なぜ神代作品が自分の感性、映画の見方になじまないのか。 妙な技法を多分に使っているのだ。例えばこの作品なら、長回しが多い。セオリー通りに撮ると、カットで割って行くところも、逆に割らないで、ほとんどワンシーンワ...
makcolli2017年4月10日読了時間: 9分横浜暗黒街 マシンガンの竜某日。今はなき銀座シネパトスにてレイト特集中の、「東映セクシービューティーの逆襲」にて上映された『横浜暗黒街 マシンガンの竜』(76年)を観に行く。 この作品、自分が東映映画にはまりだした頃に、レンタルビデオ屋から借りてきて見て、弟と二人で爆笑した作品だったので、もう一度見...
makcolli2017年4月10日読了時間: 20分炎のごとく映画学校に通っている頃、脚本製作の課題があり、講師から加藤泰監督の『炎のごとく』を読むように勧められ、加藤泰は以前から好きな監督だったので、神保町で「シナリオ」のバックナンバーを探し、読み始めた。 脚本は加藤泰自身によるもので、そこで描かれている人間劇に胸を打たれ感動すると...
makcolli2017年4月10日読了時間: 8分実録・私設銀座警察某日、シネマヴェーラ渋谷で特集中の「はぐれ者の美学 追悼神波史男」の中の、『実録・私設銀座警察』(73年)を見てきた。 東映の脚本家で好きな人と言えば、やはり笠原和夫が筆頭にくるのだが、気づけば渡哲也の『仁義の墓場』や梶芽衣子の『女囚さそり 第41雑居房』、緑魔子の『非行少...
makcolli2017年4月10日読了時間: 13分処女が見たアマ映画。 この場合のアマは尼でも海女でもいい。とにかく60年代の邦画界では、アマ映画が一種定番のように流行っていたようだ。 そこは京都の禅宗における尼寺。そこに訳あって女子高生の安田道代は預けられた。 そこの庵主が若尾文子。そして弟子のオバはん尼がいて、掃除や洗濯などの世...
makcolli2017年4月10日読了時間: 10分白昼堂々百貨店屋上のペットコーナーで泳いでいる金魚を見て、子どもが父に問う。 「ねえ。なんで金魚さんは泳いでいるの?」 「だって金魚さんは、泳がないと沈んでしまうだろ」 金魚は泳がないと、沈んでしまう・・・ その屋上のベンチで脂の乗り切った藤岡琢也と、渥美清は謀議を練っていた。...
makcolli2017年4月10日読了時間: 15分脱獄・広島殺人囚それは昭和22年、嵐の夜のことだった。 「これは純度99%のものだっせ。あんじょうサバイテや」 渡瀬恒彦は闇屋である東映が誇る怪優・汐路章にそう言ったが、振り向くと汐路は拳銃を握っていた。 「楽にあの世へ送ってやるさかい。心配すな」...
makcolli2017年4月10日読了時間: 15分暴動島根刑務所1975年。映画史に燦然と輝く一本の作品が公開された。 中島貞夫監督、松方弘樹主演作品『暴動島根刑務所』。 その主人公である男の突撃列車・松方弘樹は、開始二分でヤクの売人にして、東映の絶倫帝王・名和宏をぶち殺したが、約二ヶ月後、絶倫帝王の死体が発見されると、そのまま島根刑務...
makcolli2017年4月10日読了時間: 12分松方弘樹よ!永遠なれ!〝男の突撃列車・松方弘樹〟の死が全世界に波紋を投げ掛けてから、しばらく経つ。 松方さんに対する思いは、人一倍ある。 だが何故か、その思いの丈をいつものように、文章としてぶつけようという気にはならなかった。 単純に疲れていたのか。それともあまりにも書きたいことがありすぎて、ど...
makcolli2015年6月25日読了時間: 6分SLY STONE某日、スライ•ストーンのドキュメント映画『SLY STONE』を 観に行く。 そりゃ俺みたいな人間にとっては、JB、P-FUNK、スライは三種の神器ってなもんで、ブラックミュージックにずっぽりはまり込むきっかけになったのだが、JBがキングのウェイ・オブ・サバイバルを貫き、な...
makcolli2015年1月22日読了時間: 4分皆殺しのバラード某日。横浜、黄金町にあるシネマジャック&ベティに山口冨士夫のドキュメント映画『皆殺しのバラード』を見に行く。 あれから一ヶ月近く経つが、俺の脳内には永遠にロックし続ける山口冨士夫の姿が焼き付けられている。 その冨士夫の姿を見ながら思った。後悔したと。...
makcolli2014年12月6日読了時間: 7分健さん。ありがとう健さんの死にあたり、なにを書けばいいのだろうか? とにかくリアルタイムで見た作品は『南極物語』だった。あの作品をガキの頃見に行った時、うしろに座っていたおっさんが途中でトイレに行き、その間のストーリーが頭の中に入っていなかったので、戻ってくると、...
makcolli2014年12月1日読了時間: 7分仁義なきトークショー11月29日。川崎市民ミュージアムで特集された「映画脚本家・笠原和夫」の中の『仁義なき戦い 広島死闘篇』、『仁義なき戦い 代理戦争』を見に行く。 やはり映像によるカンフル剤は、これ以上のものはないという感慨を抱く。 とにかく頭梅毒でやられちゃっている大友(千葉ちゃん)は、ガ...